【FX】ボリンジャーバンドとは?特徴と使用方法・注意点についても

ボリンジャーバンドって何のこと……?

FXでもボリンジャーバンドのインジケーターは活用できる?

ボリンジャーバンドは、テクニカル分析の一種です。株式はもちろん、FX市場でも広く使用されています。海外FXにも通用する手法なので、定義や計算方法、バンドの見方、そしてトレードでの活用方法について理解していきましょう。

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目次

ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)とは?

ボリンジャーバンドは、1980年代にジョン・ボリンジャー(John A. Bollinger)によって開発されたテクニカル分析の手法です。

ジョン・ボリンジャー(John A. Bollinger)を詳しく

ジョン・ボリンジャー(John A. Bollinger)は1950年にアメリカ合衆国で生まれ、ペンシルベニア大学で機械工学の学位を取得。その後、金融業界に興味を持ち、トレーディングの道に進んだトレーダーのひとりです。テクニカル分析を専門とする専門家であり、ボリンジャーバンドとして知られるテクニカル指標を開発しました。その革新的なアプローチと洞察力により、彼は多くのトレーダーに影響を与え、トレーディングの世界に新たな視点をもたらしています。

ボリンジャーバンドは、株式やFXの通貨ペアの価格の上下の範囲を示すバンド(帯)を表しており、移動平均線の上下に標準偏差を掛けたもので構成されています。

初心者さん
初心者さん

モルダーさん、この上の表がFXのボリンジャーバンドですか?

モルダー
モルダー

そうですね。上はFX取引の通過ペアEURUSDのチャート例です。移動平均線標準偏差が表示されていると分かります。

移動平均線とは?

移動平均線とは、一定期間(数日~数週間)の価格データの平均値をプロットしたもので、株やFXの為替相場の方向性を確認し、トレンドを分析する上で非常に有用なツールです。移動平均線には、単純移動平均線(SMA)指数平滑移動平均線(EMA)の二種類があります。SMAは、指定された期間の価格を単純に平均したものであり、EMAはより最近の価格に重みを置いた平均です。どちらの移動平均線を使用するかは、FXトレーダーの好みやFXの取引戦略によって異なります。

短期の移動平均線はトレンドが反映されやすい一方で、ノイズを拾いやすいデメリットがあります。長期の移動平均線はトレンド初動は確認しにくいものの、ノイズに惑わされずに方向性を判断できます。

初心者さん
初心者さん

FX取引で移動平均線を使うメリットは何かしら?

モルダー
モルダー

移動平均線には、価格の流れが分かりやすくなるメリットがありますよ。下落や上昇の傾向が一目で分かりますから、活用次第で有利にFX取引に臨めますね。

移動平均線は、ローソク足と組み合わせて売買タイミングを判断するために使用されます。例えば、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜ける場合、これは上昇トレンドの兆候となります。逆に、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下抜ける場合、下降トレンドの可能性が高まります。トレンドの方向性を把握することで、相場の流れに合わせたFX取引を行えます。

モルダー
モルダー

移動平均線は、異なる期間の移動平均線同士のクロスオーバーシグナルを利用してエントリーポイントを見つける際にも役立ちますよ。また、移動平均線の傾きや価格との距離を見ると、相場の勢いや過熱感も判断できます。

クロスオーバー(Crossover)とは?

クロスオーバーとは、短期の移動平均線と長期の移動平均線が交わる部分を指します。一般的に「クロスオーバー=売買タイミング」と考えます。

標準偏差とは?

標準偏差はそもそも統計学でよく使われる概念ですが、株やFXのチャート分析においても重要な指標となります。「一定期間の平均値からのバラつきを知るツール」と考えると分かりやすいでしょう。FXのチャートの場合、価格の変動幅が標準偏差で表されます

  • バラつきが多い = 標準偏差が高い = ボラティリティが高い
  • バラつきが少ない = 標準偏差が低い = ボラティリティが低い

標準偏差が大きいほど価格の変動幅が大きく、FX取引のリスクも高くなります。一方で、標準偏差が小さいと価格の変動幅も小さくなり、FX取引のリスクも低くなります。標準偏差は、過去の価格データから計算されます。標準偏差を利用することで、現在の価格がどれくらいの変動幅で推移しているかを把握できます。

モルダー
モルダー

標準偏差は、FXトレーダーがリスク管理を行う際にも活用できますよ。

  • リスクは承知でFXで大きく設けたい ⇒ ボラティリティの高い銘柄を購入
  • リスクに備えてFX取引したい ⇒ ボラティリティの低い銘柄を購入

また、標準偏差はトレンドの転換点を予測する際にも役立ちます。価格が一定の範囲で推移している場合、標準偏差が小さくなる傾向があります。

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ボリンジャーバンドの特徴と基本原則

ボリンジャーバンドの大きな特徴は、価格変動の相対的な高値や安値を示す点です。上下バンドは、価格が一定期間内で相対的に高いか低いかを示し、過熱や過剰反応を警告する役割を果たします。また、価格がバンド上限または下限に到達した際には、トレンドの逆転や転換点を示します。

初心者さん
初心者さん

上下の幅が広ければ、価格の変動が大きいのかしら?

モルダー
モルダー

その通りです。上下バンドの幅が広がるほど価格の変動が大きくなり、逆に幅が狭まるほど、価格の変動が小さくなるのがボリンジャーバンドの基本原則です。

ボリンジャーバンドの計算式と設定値

ボリンジャーバンドの計算方法は比較的簡単です。まず、移動平均線を求めます。次に、移動平均線の上に標準偏差を掛けた値を加えたライン(上側バンド)と、下に標準偏差を掛けた値を引いたライン(下側バンド)を描きます。

初心者さん
初心者さん

ボリンジャーバンドは移動平均線に標準偏差を足しただけなのですか?

モルダー
モルダー

そうですね。難しく考える方も多いのですが、ボリンジャーバンドは至ってシンプルな指標ですよ。

20日間の移動平均線と2σの設定値が使用されるケースが多いですが、期間や倍数はトレーダーの好みや相場の特性に応じて変更しましょう。

ボリンジャーバンドの式は以下の通りです。
・上限バンド = 移動平均 + 2 × 標準偏差
・下限バンド = 移動平均 – 2 × 標準偏差

ボリンジャーバンドの使用方法と目的

FX取引において、ボリンジャーバンドは主に以下の目的で使用されます。

  • 相対的な高値や安値の判断
  • トレンドの逆転や転換点の予測

ひとつ目は、価格が上限バンドに接近した場合は、相対的に高い水準に達していることを示し、価格が下限バンドに接近した場合は相対的に低い水準に達していることを知るための目的です。つまり、バンドの幅が狭まると、価格の変動が小さくなり、相場が一時的に停滞する可能性があるわけです。

モルダー
モルダー

ボリンジャーバンドを活用すれば、FXトレーダーは市場の過熱や過剰反応を警戒できますよね。

逆に、バンドの幅が広がると、価格の変動が大きくなり、相場が活発になる可能性があります。この情報を利用すれば、ボラティリティ(変動性)の高い相場でFX取引できるチャンスです。

ふたつ目の目的としては、トレンドの逆転や転換点の予測ができる点が挙げられます。価格が上限バンドまたは下限バンドに到達した場合、トレンドが逆転する可能性が高まりますから、ボリンジャーバンドはトレンドの転換点を捉えるためのツールとして利用できます。

価格が上部バンドに近づくほど、トレンドは強くなり、更なる上昇が期待されます。逆に、価格が下部バンドに近づくほど、トレンドは弱まり、下落の可能性が高まります。

トレンドフォロワーや逆張りトレーダーは、ボリンジャーバンドを活用してエントリーポイントやエグジットポイントを判断できます。

初心者さん
初心者さん

ボリンジャーバンドを使えば、将来の価格の動きを予測できるのですね!

さらに、ボリンジャーバンドは、価格の過買い・過売り状態を示す指標としても活用できます。価格が上部バンドを超えると、市場は過買い状態になり、価格の調整が予想されます。逆に、価格が下部バンドを下回ると、市場は過売り状態になり、反発の可能性が高まります。

ボリンジャーバンドは他のツールと組み合わせても活用できる

ボリンジャーバンドは、FXの他のテクニカル分析ツールと組み合わせて使用できます。たとえば、オシレーター系の指標と組み合わせれば、過買い・過売り状態をより正確に判断できます。

モルダー
モルダー

ボリンジャーバンドの基本的な見方を理解しておけば、より効果的な取引を行えますね。

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ボリンジャーバンドの見方

ここからは、ボリンジャーバンドの見方を紹介します。

ボリンジャーバンド:スクイーズ

スクイーズは、ボリンジャーバンドの中でも特に重要なパターンです。スクイーズは、相場が一時的に方向性を失い、ボリンジャーバンドが狭まる状況を指します。この状態では、相場が急速に変動する可能性が高まります。スクイーズの後には、大きな価格変動が起こるケースが多いため、FXトレーダーはスクイーズの発生を見逃さずに注意を払う必要があります。

ボリンジャーバンド:エクスパンション

エクスパンションは、ボリンジャーバンドが拡大する状況を指します。相場が急激に動き始め、ボリンジャーバンドが広が、価格の変動が拡大する兆候です。エクスパンションは、相場のトレンドが確立される前兆とも言えます。FXトレーダーはエクスパンションの発生を確認し、トレンドの始まりを見極められれば利益を最大化するチャンスです。

ボリンジャーバンド:バンドウォーク

バンドウォークは、ボリンジャーバンドがトレンドに沿って上昇または下降する状態を指します。相場がトレンドに乗っている場合、ボリンジャーバンドはその方向に沿って歩みを進めていくような動きを見せます。バンドウォークが続く限り、トレンドは継続する可能性が高くなります。FXトレーダーは、バンドウォークが発生しているトレンドに乗り、利益を積み上げるチャンスです。。

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ボリンジャーバンドの注意点

ボリンジャーバンドは、相場の変動範囲を示す非常に有用なツールですが、トレンドの転換点や相場の過熱感を正確に予測するわけではありません。また、相場が過熱している場合でも、一時的に上昇または下落することがありますので、他の指標と組み合わせて判断してください。

モルダー
モルダー

ボリンジャーバンドは、短期的なトレンドを捉えるためのツールであり、中・長期的なトレンド予測には向いていない点も理解しておいてくださいね。

相場が急激に変動する場合には、ボリンジャーバンドが一時的に役立たなくなることもあります。

また、FX取引ではタイミングを見誤ると損失を被る可能性もあるため、ボリンジャーバンドを活用していても、十分なチャート分析と慎重なトレードプランニングが不可欠です。

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