ボリンジャーバンドの設定方法が知りたい!
ボリンジャーバンドにおすすめの期間や設定はあるの?
投資家やトレーダーにとって、非常に有用なツールとして知られているボリンジャーバンド。ボリンジャーバンドは個人の取引スタイルに応じて自由に設定できますが、自由度が高いために「どのように設定すればよいのか」分からない方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、ボリンジャーバンドの基本的な設定方法はもちろん、ボリンジャーバンドのおすすめの設定や効果について紹介します。
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ボリンジャーバンドの基本的な設定
まず、ボリンジャーバンドの基本的な設定方法について説明します。
ボリンジャーバンド:標準偏差のおすすめ設定
ボリンジャーバンドは、移動平均線を中心に上下に2本のバンドを描く形で表示されます。
ボリンジャーバンドの基本的な設定としては、通常は20日の移動平均線を使用します。バンドの幅は標準偏差に基づいて計算され、2倍の標準偏差を活用するケースが多いです。これにより、価格の変動がどれくらいの範囲で起こるかを示せます。
モルダーさん、上のボリンジャーバンドは「2倍の標準偏差」に設定されていますか?
そうです。上のチャートは±2σ(2倍の標準偏差)にプロットされていますよ。
ボリンジャーバンドのおすすめの設定は「なぜ2倍の標準偏差」なのか?
⇒ そもそもボリンジャーバンドは統計学の概念を基準にした分析手法です。ボリンジャーバンドの上下のバンドを2σ(2倍)に設定するのがおすすめの理由は、ほとんどのデータは平均値の2σに収まるためです。
《統計学》
・あるデータが平均値の±1σとなる確率 ⇒ 約68%
・あるデータが平均値の±2σとなる確率 ⇒ 約95%
なるほど!だから2倍の標準偏差が「ボリンジャーバンドのおすすめの設定」と言われているのですね!
ちなみに、あるデータが平均値の±3σとなる確率は約99%ですよ。ボリンジャーバンドは通常時の価格変動を視覚化する手法ですから、±2σであれば十分に視覚的に価格変動を捉えられるわけです。
~標準偏差の単位について~
標準偏差を表す際は、ギリシャ文字のσ(シグマ)という単位を用います。
・σ-3…(ロワーバンド)約99%
・σ-2…(ロワーバンド)約95%
・σ-1…(ロワーバンド)約68%
・σ…(ミドルバンド)
・σ+1…(アッパーバンド)約68%
・σ+2…(アッパーバンド)約95%
・σ+3…(アッパーバンド)約99%
ボリンジャーバンド:移動平均線のおすすめ設定
ボリンジャーバンドは3つのパラメータを使用します。ひとつめは先述した標準偏差です。つぎに、中間バンドとして使う移動平均線です。ボリンジャーバンドを活用する際、トレーダーは移動平均線の期間を決める必要があります。通常は20日間の移動平均線が使われますが、短期的なトレードを行う場合は10日間などの短期の期間を選ぶケースもあります。
移動平均線の期間は、取引スタイルに合わせて決めてよいということかしら?
そうですね。移動平均線は自由に選べますから、どの期間を選べばよいのか迷ってしまうトレーダーも多いかもしれませんね。一般的には、下記の期間が多く使われていますよ。
移動平均線のおすすめの期間設定
《短期トレーダーの場合》
5、10、14、15、20、21 など
《中期トレーダーの場合》
50、60、75 など
《長期トレーダーの場合》
100、200 など
ボリンジャーバンド:バンド本数のおすすめ設定
ボリンジャーバンドは、表示するバンドの本数を自分自身で決めます。一般的には、上側バンドと下側バンドの2本を表示します。
バンドは2本以上にも設定できるんですか?
下記のように、バンドはトレーダーが自由に設定できますよ。
上の画像は、「移動平均線」「±1σ」「±2σ」の5本で構成されています。ボリンジャーバンドと聞くと、この5本線をイメージする方も多いでしょう。
下記でも触れますが、ボリンジャーバンドで「基本的な設定」と言われているのは、上の画像のような5本構成、または5本構成に「±3σ」を加えた7本構成です。※取引スタイルによって異なる本数のほうが適しているケースもあります。
ボリンジャーバンドで適切な設定が必要な理由
適切なボリンジャーバンドの設定は、トレードの成功に大きく影響を与えます。設定が短期的すぎると、ノイズや一時的な変動に敏感に反応しすぎてしまい、トレードの判断を誤る可能性があります。逆に、設定が長期的すぎると、トレンドの変化を遅れて把握することになり、利益の機会を逃してしまう可能性があります。よって、ボリンジャーバンドの設定は、自身のトレードスタイルや投資目標に合わせて適切に行う必要があるわけです。
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ボリンジャーバンドの開発者がおすすめする設定
ここからは、ボリンジャーバンドの開発者がおすすめしている設定について紹介します。
ボリンジャーバンドの開発者は誰?
ボリンジャーバンドの開発者はジョン・ボリンジャーです。ジョン・ボリンジャーは、1950年にアメリカ合衆国で生まれ、マサチューセッツ工科大学(MIT)で物理学を専攻。その後、スタンフォード大学で経済学の修士号を取得しました。ジョン・ボリンジャーの専門は金融市場の分析であり、特にボラティリティ(価格の変動の大きさ)の研究に取り組んでいました。
開発者のおすすめ設定|バンドの本数
ボリンジャーバンド=5本または7本のバンドというイメージが強いですが、実は開発者は3本のバンドをおすすめの設定として挙げています。
移動平均線と……あとは何でしょうか?
開発者のジョン・ボリンジャーは、「移動平均線」「±2σ」の3本を基本としていますよ。
▼ジョン・ボリンジャーの推奨(例)
ご自身のチャートでバンドの本数を増やして見ると分かりますが、実際にローソク足が±3σまたはそれ以上に到達するケースは稀です。あるデータが平均値の±2σとなる確率は約95%という統計結果も出ていますから、±2σが使いやすいと判断できるわけです。
開発者のおすすめ設定|移動平均線と標準偏差の設定
ボリンジャーバンドにおいて、移動平均線の期間は相場のトレンドを捉えるために非常に重要な設定です。一般的には、20に設定しておくのがおすすめだと言われていますが、これは開発者であるジョン・ボリンジャーも基本の考え方だと示しています。
- 基本:期間20 と ±2σ
- 短期:期間10 と ±2σ
- 長期:期間50 と ±2σ
上記は開発者のおすすめの設定ですが、より保守的なトレードを行いたい場合には、1.5倍程度に設定するなど、トレードスタイルによって自身で考える必要があります。
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ボリンジャーバンドのおすすめ設定|エントリーポイントとリスク管理
ボリンジャーバンドを活用する際は、下記の点を意識しましょう。
ボリンジャーバンドのエントリーポイント
ボリンジャーバンドの設定を利用したエントリーポイントは、価格が下限バンドに触れた後、上昇トレンドが確認された場合に買いポジションを取ることです。反対に、価格が上限バンドに触れた後、下降トレンドが確認された場合に売りポジションを取るのが一般的です。
ただし、単純にバンドに触れただけでポジションを取るのではなく、他のテクニカル指標や価格パターンとの組み合わせを用いるのがおすすめです。例えば、一目均衡表やMACDなどの他のテクニカル指標との相互確認を行えば、より信頼性の高いエントリーポイントを見つけられます。
ボリンジャーバンドのリスク管理のポイント
ボリンジャーバンドの設定は、リスク管理にも大きな影響を与えます。例えばバンドが狭い状態では相場が安定していますから、トレンド転換の可能性が高まります。一方、バンドが広がると相場の変動が活発化し、トレンドの途中での反転や急激な価格変動の可能性が高まるわけです。
リスク管理の観点からは、バンドの幅が狭くなっている時にはリスクを抑えたトレードを心掛けるべきであり、バンドの幅が広がっている時にはリスクを増やさずに慎重にトレードを行うべきです。また、トレードの際にはストップロスや利益確定のポイント設定も重要です。
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ボリンジャーバンドの設定方法
ここからは、実際にボリンジャーバンドを設定する方法を紹介します。ここでは、MT5アプリを活用してボリンジャーバンドを設定していきます。
MT5をダウンロードしてアプリを開きます。
インジケーターのアイコンを選択して、メインウィンドウの横にある「+」マークをクリックします。
インジケーターが表示されるので、「Bollinger Bands」を選択してください。
インジケーターの種類(一例)
・Average Directional Movement Index
・Envelopes
・Ichmoku Kinko Hyo
・Moveing Average など
トレードスタイルに合わせてボリンジャーバンドの設定を変更します。期間、偏差、シフト、適用先……といった設定を行い自身の使いやすい仕様に設定しましょう。
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