FX初心者がFXを始めるにあたっては、ネットや情報商材、本などから必ず何らかのFXルールを探そうとします。FXルールに明確な答えはありません。
しかし大半のFX初心者はこのFXルール作りの所で失敗します。
ここではまず、FX初心者がFXルール作りで失敗しないための5つの思考をお伝えします。
- FXルールはテクニカル分析でこそ成立する
- FX初心者はインジケーターを使ったテクニカルなルールを作るべき
- FXルールはどのインジケーターを使ってもよい
- FXルール通りにFXトレードを淡々とこなす
- FXルールの勝率と期待値を検証する
この5つの思考を解説します。
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FXのルール作りについて
FXルールはテクニカル分析でこそ成立する
FX初心者の中には、ファンダメンタル取引によるFXルール作りを考えている人も多いはずです。
ファンダメンタル取引とは、例えばアメリカの失業率が上昇したので円高になりやすい、といった具合に経済指標や要人発言によってFXトレードをすることです。
一見、理にかなっているように見えますが、よく考えてみて下さい。
これらファンダメンタル要素を加味してトレードをしてFX初心者がすぐに勝てるわけがないのです。
世界中には大口投資家やベテラントレーダーが星の数ほどいます。彼らが何年もかけて研究しても、やっと年率20%ぐらいの利益を得られれば御の字という世界なのです。
彼らはFX初心者をカモにすることで稼いでいます。
アメリカの失業率が上昇したので円高になりやすいという特性を逆手に取り、ほんの数秒だけ大量の売り注文を浴びせて円安方向にレートを動かしてFX初心者の動揺を誘い、FX初心者がそれに吊られて売り注文を出した所で、数秒間の売りエントリーを経てすぐに買い決済し、本来の方向である円高方向へ一気に突き進むといったいわゆる『ダマシ』は日常茶飯事で起こっています。
ダマシに遭ったFX初心者は泣く泣く損切りをするというのが典型的なFX初心者の失敗パターンです。
FX初心者が失敗せずFXの世界で生き残るには、世界中のベテラントレーダーと違う戦略で戦わなければなりません。
プロがやってもなかなか当たらないファンダメンタル取引でのFXルールにこだわるより、身近に教材も多くあってそれなりの有効性を期待できる『テクニカル分析』でFXルールを作るべきなのです。
それも複雑なものではなく、できるだけシンプルで簡単なFXルールです。
FX初心者は、広く浅くより狭く深くのFXルールで局所的に勝負をするべきなのです。
ファンダメンタル分析によるFXルールはあまりにも抽象的すぎるのです。FXルールはテクニカル分析によってのみ成立するのです。
テクニカル分析は世界中の多くのFXトレーダーが取り入れている手法であり、多くの人がそのFXルールを意識して取引しているということは、それだけFXルールが効きやすいことを意味しています。
FX初心者がFXトレーダーとして生き残るためには、テクニカル分析によって自分なりのFXルールを確立することが極めて重要であることを常に意識してください。
FXルールと言ってもそれほど大層なことではありません。ネットや書店の本に載ってあるテクニカル分析の中で自分に最も合いそうなFXルールを選択すればいいだけなのです。
この記事でもFX初心者向けの簡単なFXルールを複数紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。FXルールというものを実感して頂けるはずです。
FX初心者はインジケーターを使ったテクニカルなFXルールを作るべき
FX初心者がFXルール作りをする際の代表的な失敗例としては、FXルール自体が個人の裁量による部分が大きく抽象的になってしまっている場合が多いのです。
具体的には、例えば『ダウ理論に基づいたライントレード』という有名なFXルールが挙げられます。
FXチャートを見たときに目立つ安値同士をラインで結んで、そのラインを下回ってなければ上昇トレンド相場が継続すると判断するであるとか、ポイントになりそうな安値に水平線を引いてそこを切り下げなければ上昇トレンド継続、切り下げれば下降トレンドに転換したと判断するといったFXルールです。
しかしこのFXルールには大きな問題があります。
それは『目立つ安値』や『ポイントになる安値』をどうやって判断するのか、です。この判断の際に必ず裁量(個人の主観)が入ります。
FXチャートを見て頂ければ分かりますが、安値と一口で言っても様々な安値が存在しています。
FX初心者がFXチャートを見て的確にラインを引くという作業は不可能なのです。
FX初心者が作るFXルールには、裁量の入る余地があってはならないのです。
厳格なFXルールで誰がやっても同じ結果になるようなルールでなければ意味がないのです。
ここを肝に銘じておいてください。
ではどうやって裁量の入らないFXルールを作るのか。
それは、FXチャートにすでに搭載されているインジケーターをそのまま使っただけのFXルールを作ることで解決します。
FXチャートには、移動平均線・ボリンジャーバンド・RSI・MACD・ストキャスティクスなど、様々なインジケーターがすでに搭載されています。
これらをそのまま使ってFXルールを作るのです。
これであればFX初心者にとってもハードルは低くなります。
FX初心者は裁量を入れずに素直にインジケーターの使用によってFXルールを作るべきであることを覚えておいて下さい。
FXルールはどのインジケーターを使ってもよい
では初心者はどのインジケーターを使ってFXルールを作ればよいのか。
結論から言いますと、FXルール作りにはどのインジケーターを使ってもよいのです。インジケーターによる勝率の優劣という議論には実は意味がないのです。
どのインジケーターを使っても、利益確定:損切り=1:1という条件下でFXトレードをすれば、本やネットに出ているFXルール通りにやったとすると勝率は60%前後の所に落ち着きます。
この勝率をどう見るかです。利益確定:損切り=1:1での勝率60%は、十分に合格点なのです。
これを淡々と繰り返していけば、中長期的には必ず利益が出ます。
FXルールで使うインジケーターには、大きくはこの2種類です。
- レンジ相場で強いもの
- トレンド相場で強いもの
各インジケーターの長所を生かすには『今の相場がレンジ相場なのかトレンド相場なのかを何らかの手法で判断する』ことが最重要ポイントになります。
エントリーで使うインジケーター自体は何でもいいのです。今がレンジ相場かトレンド相場かを判断し、レンジ相場であればレンジ相場に強いインジケーターを、トレンド相場であればトレンド相場に強いインジケーターを使うだけなのです。
FX初心者の失敗で多いのは、1つのインジケーターで結果が出なかったときに、検証もせずに次のインジケーターを探しに行き、それもうまくいかなければまた別のインジケーターを探し回るというパターンです。
これでは腰を据えたFXルール作りなんて到底できません。
FX初心者のFXルール作りにおいては使用するインジケーター自体はどれを使ってもよく、そのインジケーターが機能しやすい相場を判断することのほうがはるかに重要なのです。
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FXルール通りにFXトレードを淡々とこなす
FX初心者にとって、FXルール通りにFXトレードを淡々とこなすことは意外と難しいです。
なぜなら、FX初心者は感情に任せてFXトレードをしやすいからです。レートがエントリー方向と少し逆行しただけでも不安や焦りや腹立たしさを感じてしまいます。
このような感情が入るとFX初心者は必ず負けます。これもまたFX初心者が陥りやすい失敗例です。
FX初心者が感情的になるように大口投資家やベテラントレーダーは罠を仕掛けてきます。
FX初心者がFXで勝ち組になるためには、絶対に感情的にならないことです。
そのためには自分で作ったFXルールを絶対に曲げずに淡々と貫き通す必要があるのです。
FXルール通りにさえやっていれば、中長期的に見れば大敗することはまずありません。
FXは買いか売りかの二択なので、何のルールも無しに適当にエントリーしても勝率は50%です。
そこに多少の優位性あるルールを使えば、勝率が50%を下回ることはないのです。こうやって確率で考えるとFXを冷静に見つめることができるのです。
FX初心者が自分で作ったFXルール通りに淡々とトレードをこなせるようにするには、訓練が必要です。
いきなり最初から感情を一切抜きにして淡々とトレードできる人はいません。
まずは少額でトレードをスタートし、感情を抑える訓練をしてください。
感情的になるのはそこにお金が動いているからです。その動くお金が少額であれば感情的になることもありません。FX初心者が取り組むべきは、そこからです。
FX初心者が失敗せずにFXで勝ち組に入る最短ルートは、FXルール通りに淡々とFXトレードをこなすことなのです。このことを常に意識しておいて下さい。
FXルールの勝率と期待値を検証する
FXルールに自信を持って貫き通して淡々とFXトレードをこなすためには、そのFXルールの勝率と期待値を検証することが極めて重要になります。
例えば勝率が60%、期待値が1以上であれば、そのFXルールを続ければ中長期的に見れば必ず勝ち組に入れます。
この事実が事前に把握できているのと把握できていないのとでは雲泥の差が出てきます。
把握できていれば、多少連敗が続いても感情が揺れることなく『トータルで見ればこのFXルール通りやり続ければ勝てるのだから気にしない』と自信を持って、そのFXルールを貫き通せるのです。
ここでFXルールにおける勝率と期待値という考え方について解説します。
まず勝率についてです。
FXの勝率とはその名の通りFXトレードで勝てる確率のことです。
しかし勝率という言葉には落とし穴があります。
それは『何を持って勝ちとするのか』です。
例えば、利益確定を1pips、損切りを100pips地点に設定すれば、何も考えなくとも誰でも100戦98勝ぐらいできます。
これでいくと勝率は98%となります。
誰がやっても勝ち組になれると勘違いをしてしまうほどです。しかし、残りの2回の負けが100pipsも負けるのです。
この場合で言えば、勝ちトレードで得られるのは98pips、負けトレードでは200pipsのマイナスです。トータルでは102pipsのマイナスになるのです。勝率98%でも負け組なのです。
結論を言いますと、特にFX初心者は勝率の数字だけに惑わされないで頂きたいということです。
よく『勝率90%の必勝法』『驚異の勝率80%の手法』などといった謳い文句で様々な情報商材が販売されていますが、全く意味のないフレーズなのです。
厳しい言い方をすればFX初心者を騙すためのキャッチコピーなのです。
何を持って勝ちとなすのか、もっとストレートに言えば『どこで利益確定するのか』、そして『利益と損失の比率を鑑みたときに期待値が1以上になっているかどうか』だけが重要なのです。
この最重要ポイントを明確にしている情報商材は皆無です。
FX情報商材の販売者側からすると都合の悪い話だから(つまり長期的には勝てないから)です。
では次に、期待値の考え方について説明します。
期待値とは、『利益金額平均÷損失金額平均』で弾きだせます。これが1以上になっていれば、そのFXルールを淡々とこなせば必ず利益が出せます。
逆に1以下であれば、FXルール自体を改善する必要があります。この期待値を算出する際の『総利益額』は、『勝ちトレードでの平均利益額』×『勝率』で算出できます。
同様に『総損失金額』は、『負けトレードでの平均損失額』で算出できます。
具体例を挙げます。
例えば利益確定:損切り=1:1で、それぞれを20pipsに設定したとします。
1ロットでトレードをしたとして、勝てばプラス2,000円、負ければマイナス2,000円になるようなトレードだとします。
このトレードの勝率が60%であれば、利益金額平均は2,000円×0.6=1,200円です。
そして損失金額平均は負ける確率が40%なので2,000円×0.4=800円です。期待値としては、1,200÷800=1.5です。極めて優秀な数値です。
つまりこのFXルールに基づいて淡々とFXトレードを繰り返せば、FX初心者であってもやればやるほど利益は増えていくということです。
では、利益確定:損切り=3:1で勝率が30%のFXルールならどうかも検証してみます。同じく1ロットでFXトレードしたとして、今度は利益を3倍に伸ばしていますので、勝てば6,000円、負ければ2,000円です。
勝率30%です。よって利益金額平均は6,000円×0.3=1,800円、損失金額平均は、2,000円×0.7=1,400円です。期待値は1,800÷1,400=1.28です。
これも期待値は1を超えているので、FXルールとしてやり続ける価値があると判断できるのです。
では同条件で利益確定:損切り=1:2、勝率が60%ならどうか。利益金額平均は2,000円×0.6=1,200円、損失金額平均は4,000円×0.4=1,600円となり、期待値は1,200÷1,600=0.75となり、このFXルールではFXトレードすればするほど負けることになります。
FX初心者のうちから、ぜひこの『勝率』と『期待値』の考え方を覚えておいて下さい。
そしてFXトレードごとにエクセルなどを使ってFXトレード記録をつけておき、そのFXルールがしっかりと期待値1以上になっているかを検証してください。
勝率だけでなく期待値が1以上をキープできていることを理論的に把握できているかどうかが、FX初心者がFXで勝つための大きなポイントになってきます。
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