FX取引において基本中の基本となるのがライントレードです。
全てのテクニカル分析はライントレードなしには語ることは不可能です。
チャートをただ眺めているだけではどう分析すればいいのかわからないような場合もこのライントレードを使えばに分析がしやすくなりとの流れや動きを分かりやすくすることができます。
ここではFX取引のテクニカル分析の初心者の方でも分かりやすくライントレードの基礎知識について解説をしていきたいと思います。
ラインとは
FX取引におけるラインとは何を指すのか、まずはそこについて解説していきます。
ラインはその名の通り”線”です。
FXのチャートを開きそのチャートに線を引いていきます。
そのある一定の条件下で引かれた線に対してチャートの値動きがどういう動きを見せているのかというようなことを分析します。
その線も闇雲に引けばいいというものではなくトレードに対して有効に効いてくる線を引かなければなりません。
テクニカル分析の最初の練習段階として、まずこのラインを引く練習から始めることが多いです。
もちろん、ラインを引く練習ばかりをしていても上達はしませんがテクニカル分析を学ぶ上で必ずいつまでも必要になってくる分析方法です。
テクニカル分析の基本中の基本と言っても良いでしょう。
基本でありながら超重要であるFXチャートにおけるライン引きはスマートフォンなどで行うのは困難です。
パソコンを使ってトレードをするというのは初心者にとっては必須と思った方が良いでしょう。
スマートフォンでトレードができるようになるのはパソコンでのトレードで利益を出せるようになってからになるでしょう。
ライントレードの学習や練習には必ずパソコンを使いましょう。

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理屈としては可能ですが技術習得までには何十倍もの時間がかかるでしょう。
ラインの種類
FX取引のテクニカル分析で使うラインにはいくつか種類があります。
ラインの使い方や理解を間違えてしまうと分析をしている意味が全くなくなってしまいます。
まずはそのラインの種類と意味を学んでいきましょう。
水平ライン
その名の通りチャートに対して真横、水平に引くラインです。
チャートを見ていると同じような価格帯で値動きが止められたりしていることが多く発生しているのに気づくと思います。
そういった部分が連続している箇所に水平ラインを引きます。
何度も動きが止められている場所は今後も止められる可能性が高いため有効なラインとして活用できます。


水平ラインは見つけようと思えば無数に引くことができてしまうためチャートが水平線だらけになってしまうことがあります。
また時間軸を変えると新たに水平ラインを引くことが可能となるためさらに水平ラインが増えることとなります。
こうなってしまうと一体どこが使える水平ラインなのか分からなくなってしまうため意味がありません。
有効な水平ラインのみをようにする技術が必要とされてきます。



水平ラインは水平であることが重要です。
たったの一度ですら斜めにならないように引きましょう。
トレンドライン
トレンドラインは斜めに引く線です。
相場のトレンドに沿って引くことからトレンドラインと呼ばれます。


水平ラインと同じようにライン上での反発を期待してトレードすることができます。
こちらも引こうと思えば無数に引くことができてしまいますし、時間軸を変えたり、選択する高値や安値によっては角度が変わってしまい分析結果が大きく変わります。
有効なトレンドラインとなっているかどうかを見極める技術を身につける必要があります。



トレンドラインも絶対的ではありません。
基本的にはトレンドの形を計るものとして認識しておいてください。
チャネルライン
トレンドラインと平行に引くことができるチャネルラインというものがあります。


チャネルラインを利用してその上限と下限でトレードを行うという手法があります。
トレンドラインを引いた際にはチャネルラインとしても機能するかどうかを確認するのがおすすめです。
ただしこちらも同じように厳選することが大事です。



色々なラインがあるのね



分かりやすいラインこそ多くの人が意識します。
難しく考えすぎないことも大事です。
ラインの使い方
反発するサインとして利用する
ラインの基本的な使い方は反発するサインとして利用することです。
過去に何度も反発している場所にラインを引くわけですから、当然未来でも反発することを期待します。
なのでチャートが引いたライン付近に戻ってきたら反発することを予測してエントリーを仕掛けるわけです。


ブレイクポイントとして利用する
先述の通り反発するサインとして利用するラインですが、何度も反発されているということはそのライン付近には反発すれば反発されるだけ多くの注文が溜まっているということになります。
そのライン付近で反発を期待して注文を入れたトレーダーは、反発せずにそのラインをブレイクすると一斉に損切りを入れることになります。
その損切り注文と新たな方向への注文が巻き込まれチャートは大きく伸びます。
そこを狙った手法がブレイクエントリー手法です。
先ほどの反発するサインとして利用する方法とは真逆の方法で利用します。


利確ポイントとして利用する
何度も反発されているポイントとして引いているラインなので利確するポイントとして利用することもできます。


あるポイントから注文を入れたとして有効なラインの付近までは利益を伸ばせそうだと判断します。
そしてそのポイントまで来たら反発する可能性が高いため利確をする、というような使い方ができます。
損切りポイントとして利用する
利確ポイントとして利用するのとは逆に損切りのポイントとして活用することもできます。
自身のエントリーの根拠が崩れる高値や安値に水平ラインを引いておくことでこのライン終わったら損切りをしようというような使い方ができます。


ラインを引く時のコツ
先述の通りラインは引こうと思えばいくらでも引けてしまいます。
いくつものラインを引いてしまうことはエントリーポイントや利確のポイントを迷わせる原因となります。
ラインを引きすぎてしまうことでその結果が無駄なエントリー回数の増加につながってしまうこともあります。
たくさんのラインやシグナルが画面上にあるとあたかも難しい分析を行っているような気分になってしまいますが、逆にトレードを複雑にし精度を下げていることに他なりません。



そうならないようにラインを引く時にはいくつかのコツがあります。
そういったいくつかのコツを意識することである程度厳選したラインを引くことができるようになるでしょう。
上位足でもラインを引く
チャートを眺めているとどんどん視野が狭くなっていき細かい動きばかりに注目してしまいます。
そうなると当然ラインも多くなってしまいます。
そういう時は上位足でまずラインを引いてみることが大事です。
また上位足でも引くことができその下の時間足でも引くことができるラインは複数の時間足を見ているトレーダーが意識しているということになるため、より一層信頼のおけるラインとなると判断できます。
また上位足でのラインを引くことは現在のトレンドを確認する上でも非常に重要です。
自分が見ている時間足が下降トレンドでも上位足のトレンドが上昇トレンドであればその節目で急反発される可能性もあります。
あらかじめ上位足でラインを引いておくことでそのような反発を避けることができます。
ラインを線だと思わない
大変矛盾が生じているような言葉になりますが、ラインを線だと思わないことも重要なポイントです。
確かにラインなので線を引くという行為には間違いないのですが、を細い細い線だと思ってしまうと反発をするポイントをものすごく限定的に捉えてしまいます。
線を引いた場所にぴったりと反発することは稀です。
またラインを引く際にも全く同じ価格帯で止まっているわけではありません。
ではどう捉えれば良いのか。
線ではなく帯として捉えると良いでしょう。
ラインを引いて反発するポイントは大体この辺りという感覚でいることが大事です。
あまり昔の反発ポイントを使わない
チャートはどこまでも遡ることができます。
そのため過去の反発したポイントをいくらでも見つけてしまうのでラインを引きたくなってしまいます。
もちろん現在反発した有効なポイントは過去でも効いていることが多いです。
なので過去から探していくのではなく現在に近い反発ポイントを厳選しラインを引いたらそのラインを辿って過去を見てみてください。



過去でも有効に機能しているようならさらに強固なラインと言えるでしょう。
色分けをする
ラインごとに色分けをするのもチャートがごちゃつかずに見やすくなるため有効です。
例えば1時間足で引いたラインは青色、15分足は緑色、5分足は黄色などと分けても良いですし、サポートラインとレジスタンスラインで色を分けるのも良いでしょう。
とはいえ色分けをしたからと言ってたくさんのラインを引くのは禁物です。
MT 4などで使えるインジケーターにはいろや時間軸ごとに表示非表示を切り替えられるものもあります。
そのようなものを活用して見やすいチャート表示を心がけましょう。
チャートは視覚が全てです。
見づらいチャートは分析の精度を下げます。
できる限りシンプルに見やすく余計なものをおかないのがテクニカル分析の秘訣です。
ラインにこだわりすぎない
ラインを引くことはあくまで目安の一つです。
それだけを信じきってしまうと視野の狭い取引しかできず間違いなく損失を被ることになるでしょう。
ラインを引くことは最も分かりやすく分析のサインを構築する手段の一つです。
最重要ではありますが絶対的ではありません。
ツールを活用する
自分でラインを引く能力が伸びなくなるので決しておすすめの方法ではありませんが自動でラインを引いてくれるようなツールを活用することができます。
初心者の方で自分ではどうしてもラインをうまく見つけられない場合などには参考程度に使ってみるのも良いでしょう。
ラインの引き方のヒントになるかもしれません。
この場合も同じく引かれたラインを信じすぎないようにしましょう。



多くの場合インジケーターのサインのみで取引するのはうまくいきません。
分析をする
自分の引いたラインが果たして有効なのかそうでないのかは実際の未来のチャートで判断することになります。
ですがその未来を待っていると途方もない時間がかかります。
自身のラインの力を最も早く上達させる方法は過去チャートの分析です。
ランダムにチャートを遡りラインを引いてみてその後のチャートでそのラインがであったかを確認できます。
過去チャートの分析はテクニカル分析を上達させる上で絶対に必要な作業です。
これをやらないで上達することは不可能です。
しっかりと機能するラインを引けるようになるためにも過去チャートを利用したライン引きを繰り返しましょう。
言語化する
自分の引いたラインが正しく機能したかどうかを言語化し記録することは重要です。
逆にどういった場合は機能しなかったかを記録することで将来間違ったラインを引くリスクを減らすことができます。
例えば5回以上反発したラインはその後ブレイクされることが多かった、レジサポラインとして機能したラインはエントリー判断としては難しい、などと言ったように言語にして記録することで自身の中にさらに落とし込めることになります。
自分がなぜどう行った理由でこのラインを引いているのかというのをアウトプットし理解することが求められます。



なんとなく頭でわかっているつもりでいると上達は遅くなることが多いです。
まとめ
ライントレードの基礎知識ということで紹介をしましたが、FX取引においては全てがライントレードと言って間違いないと思います。
意識される価格帯にラインを引くことはどのような取引方法であってもテクニカル分析をする上では絶対に必要となってきます。
FX取引におけるテクニカル分析はチャートを利用します。
ラインを使った分析の注意点として一番大きいのが何本でも引けてしまうという点です。
相場は絶対的にランダムであるという考え方もあるように、ラインを引くこと1つとっても無数に理由付けをすることができます。
その理由1つ1つにおそらく間違いはないでしょう。
その中でも特に優位性が高く大衆心理的にも強く理由付けができそうなラインをきちんと引くことがラインを使ったトレードで重要な点と言えます。
もしあなたが一切のラインを引かずにテクニカル分析でのFX取引を行っているならば、それはおそらくカンに頼ったギャンブルトレーダーになっている可能性があります。
ラインを引かずとも相場を読めるようになるのは相当な熟練が必要です。