FX取引において一番有名なプラットフォームであるMT4ですが、実際に分析をする際にただローソク足だけを表示させているだけではかなり分析が難しくなります。
初心者の方がFX取引で検証や分析を行うにはインジケーターの存在はとても重要です。
単純に分析に必要な数値を表示するものから、売買のサインを表示するもの、中には冗談で作られたようなものまで様々なインジケーターが存在します。
特にMT4ではインジケーターの開発が公開されており、各国の人がオリジナルのデータを開発し有料や無料でインターネット上で広く公開しています。
基本的なインジケーターから、分析や取引に便利なインジケーターまで様々なインジケーターを取り扱うことができます。
MT4において最大の魅力の1つであるこの豊富なインジケーターを使わない手はありません。
ただしインジケーターを入れることはMT4の動作環境に大きく影響します。
便利だからと言ってインジケーターをたくさん入れているとすぐにMT4は重くなってしまいとても分析に不便な状況になってしまいます。
使用するインジケーターは必要最低限にするようにしましょう。
今回はMT4のインジケーターの中でもおすすめの物を紹介していきたいと思います。
moving average
FX取引のチャート分析において確実に一番使われているであろうインジケーターがこちらです。
日本語に翻訳すると移動平均線です。
このインジケーターはMT4にもともと入っています。
MT4のインジケーターの中のトレンドというカテゴリーの中に入っています。
実際に表示させてみましょう。
こちらは実際のチャートに80単純移動平均線を表示させた画像です。
1つのチャートにはいくつもインジケーターを入れることができるため、このインジケーターも様々な数値設定で複数入れることができます。
ただし移動平均線はリアルタイムでどんどんと描写を繰り返しているインジケーターのため入れすぎるとMT4のチャートがすぐに重くなってしまいます。
全時間足で短期中期長期の設定を共有するなどしてできる限りMT4にかかる負担を少なくするようにしましょう。
zigzag
こちらのインジケーターもMT4に元から入っています。
このインジケーターはどのように使用するかというと、初心者のトレーダーさんの中には高値や安値をどのように定義づければいいかわからない方がいると思います。
そのような高値安値を定義付けさらに線を結んでジグザグになるように表示してくれるのがこのインジケーターです。
初心者の方でも簡単に高値と安値を見つけることができるため非常に分析に役に立ちます。
この高値と安値の設定値は好きなように変えることができます。
実際に表示してみましょう。
このように大変分かりやすく高値安値が認識できます。
同時に移動平均線などを表示して移動平均線と値動きの関係などを分かりやすく学ぶことが可能です。
表示の色や太さなども設定で変更することが可能です。
このように高値や安値を表示してくれるインジケーターも多数公開されています。
このような機能を応用して水平線やレジスタンスラインやサポートラインを自動で引いてくれるようなインジケーターもあります。
JPN_Time_Light
MT4の時間表示は米国時間を基準にされているため日本時間の表示はされていません。
またMT4自体にも確保に合わせた時間を設定する機能はないため、日本時間を表示したい場合はインジケーターを追加して表示させるしかありません。
このインジケーターのように日本時間を表示させられるインジケーターはいくつか公開されています。
自身のお好みにあった日本時間表示インジケーターを使用すると良いでしょう。
過去のトレードを検証したりその日のトレードを確認する時など日本時間が一目で表示されていると大変分かりやすくなります。
実際に表示してみましょう。
日本時間の日付と時間が下の方に表示されたのがわかるでしょうか。
このようなインジケーターは日本時間だけでなくここの時間を表示することも可能です。
また夏時間や冬時間などの設定も可能なことが多いです。
SHOW PIPS PLUS
このインジケーターはチャート上に現在エントリーしているポジションの獲得pipsをリアルタイム表示してくれるインジケーターです。
一目でどれぐらいの利益や損失になっているかがわかるため大変便利です。
同時にポジションを持っている他の通貨ペアの損益や合計pipsなども表示することができます。
色や表示位置なども自由に設定することができます。
実際の表示を見てみましょう。
とても分かりやすく表示されています。
HT DIRECTION memo
このインジケーターはタイムフレーム分析に役に立つインジケーターです。
このインジケーターを使うとチャート上に時間足ごとに上昇トレンドか下降トレンドかをメモすることができます。
チャートを並べたり記憶したりしなくてもマルチタイムフレーム分析が見やすくなるため大変おすすめです。
表示させる時間足や文字、色や置き場所などは設定で変更することが可能です。
実際の表示が以下の通りです。
右下に表示されているのが見えると思います。
fusen memo
相場を分析している際に状況やトレードしたい内容などをメモしたい時があると思います。
ノートやテキストなどにメモを取るのもいいですが、そのチャートに直接書かれていれば見返すのが簡単になり分析もしやすくなります。
このインジケーターはまるで付箋を張るかのように簡単にチャートにメモを残すことができます。
オンオフボタンもついていて非表示にすることもできるためチャートの邪魔にもならずとても便利です。
実際に表示させてみましょう。
左下の方に表示されているのがわかると思います。
特に多通貨監視をしている方はどの通貨がどういう分析をしていたのか分からなくなることも多いと思います。
そのような際にこのようなメモがあるととても便利です。
HT paint
このインジケーターはチャート上にペイントすることができます。
分析や環境認識の際にチャートに直接書き込めるため次にチャートがどのように動いたらエントリーするかなどのメモを取る時にも重宝します。
パソコンのデスクトップ画面上にペイントできるものはいくつかありますが、MT4に直接描画できるものはなかなか少ないです。
この類のインジケーターは、ラインを引く機能などを連続化してペイント機能としていることが多いため、挙動が重くなる可能性があります。
使用する際はよく注意しましょう。
またチャートを動かした際にペイントを固定するかしないかなどの設定も自由に行うことができます。
表示する色や太さなどの設定も変更することができます。
実際に表示してみましょう。
右下の方に表示されているのがペイントのパレットです。
review candle chart
このインジケーターはMT4上でローソク足を遡って検証をすることができます。
デモトレードとは違い早送り巻き戻しができるためとても効率よく検証を行うことができます。
FX取引において検証は必要不可欠でありこのようなインジケーターがあることはとても重宝します。
色や使用するボタンなど細かい設定も可能です。
様々な検証ソフトがリリースされていますが直接インジケーターとして検証することができるものは大変珍しいのでおすすめです。
自身が使っている他のインジケーターやMT4環境をそのまま使用することができるため実際の取引と同じような状況で検証を行うことができるのは他にはない強みです。
IG candle countdown
このインジケーターは現在見ている時間足があと何分何秒で次の時間足に切り替わるかを表示しています。
次のローソク足までの時間が一目でわかるのでとても重宝します。
ローソク足が確定してる瞬間は全世界のトレーダーが注目している瞬間でもあります。
いち早くその瞬間をより正確な分析とエントリーに役立てることができると思います。
またデザインも砂時計のマークがついていてとても可愛らしいです。
実際の表示はこのような感じになります。
右下に残り時間と砂時計のマークが表示されているのがわかると思います。
特に足の確定が何気になるスキャルピングトレーダーなどには特におすすめできるインジケーターです。
HT mirror chart
これは少し変わり種のインジケーターです。
このインジケーターを使うと現在見ているチャートが鏡写しになって下に表示されます。
これはどのようなとこロで役立てるかと言うと、トレーダーの中にはどちらか一方のトレンドのみ得意なトレーダーが存在します。
そのようなトレーダーのために開発されたと思われるインジケーターです。
つまり上昇トレンドであっても下降トレンドのように表示し、下降トレンドであっても上昇トレンドのように表示することが可能であるということです。
リアルタイムで表示しているためこのインジケーターは少し重いですが、必要な人にはかゆいところに手が届くインジケーターではないでしょうか。
表示は以下のようになります。
HT EASY EDIT
このインジケーターはMT4のチャート上に引いたラインなどの太さや色を瞬時に変えることができるパレットを呼び出すことができるインジケーターです。
通常MT4に引いたラインなどの色を変える場合はラインをクリックし右クリックをしての変更からいちいち変更する必要があります。
このインジケーターはその手間を省いてくれますので時間足ごとに色分けをして分析をしている際などにはとても役に立つインジケーターです。
高値や安値を引く際などに色分けをする際にも便利でしょう。
実際の表示を見てみましょう。
右下の方に表示されているのがインジケーターのパレットです。
表示されている色の種類や線の種類などの設定も変更が可能です。
トレンドラインや水平線などを選択状態にすることで呼び出されるようになっています。
HT GRID
このインジケーターは日本時間、米国時間、欧米時間などの時間帯を色分けして表示してくれるインジケーターです。
通貨ペアやその国の時間帯によってチャートが過熱しやすい時間は変わってきますから一目でそれが把握できるのはとても便利です。
また過去検証をする際にも一目で時間帯が把握できるためとても便利です。
swing hi swing lo
このインジケーターはスイングハイとスイングローを一目でわかるように表示してくれるインジケーターです。
先ほどのインジケーターと同じように高値や安値の把握が簡単にできるためとても席に役立ちます。
数値の設定や色の設定などは自由に変更することができます。
高値や安値の場所が分かりやすくなるインジケーターはエントリーポイントを探す際にを重宝するため自身で使いやすいインジケーターをを探してみるのも良いでしょう。
実際の表示は以下のようになります。
線が引かれたりしないためチャートが見づらくならず使いやすいインジケーターです。
MACD
MACDはFX取引のテクニカル分析でもよく使われるインジケーターの一つです。
MACDはMoving Average Convergence Divergenceの頭文字を取ったもので、マックディーと呼ばれることが多いです。
これを日本語に翻訳すると移動平均線・収束・拡散というになります。
この名前からわかる通り移動平均線を作られたインジケーターです。
MACDで使われる移動平均線は指数平滑移動平均線を使っています。
MACDは2つの線で構成されています。
ひとつの線がMACD線と呼ばれ短期の指数平滑移動平均線から長期の指数平滑移動平均線を引いたもの、もう一つがシグナル戦と呼ばれMACD線の指数平滑移動平均線となります。
2つを使ってゴールデンクロスやデッドクロスを狙って売買のサインとしたりします。
また同時に表示されている棒グラフ上のヒストグラムは、MACD線からシグナル線を引いたものとなっています。
一目均衡表
一目均衡表もFX取引で非常に多く利用されるインジケーターの一つです。
日本人の開発によるインジケーターですが海外でもichimokuという名前で呼ばれており世界中でメジャーなインジケーターの一つです。
一目均衡表はローソク足と5つの線から成り立っています。
一目均衡表の5つの線
基準線
過去26日間の最高値と最安値の中心を結んだ線です。
基本的には中期的な相場の方向感をあらわしています。
転換線
過去9日間の最高値と最安値の中心を結んだ線です。
基本的には短期的な相場の方向感を表しています。
先行スパン1
基準線と転換線の中心を表しています。
先行スパン2
過去52日間の最高値と最安値の中心を表しています。
遅効スパン
当日の終値を表しています。
当日の価格と26日前の価格を比較することになります。
実際に表示するとこのようになります。
先行スパン1と先行スパン2の間の部分を雲と呼びます
一目均衡表はこれらのラインのクロスを売買のシグナルとして利用します。
custumcandle6
このインジケーターはマルチタイムフレーム分析初心者の方にとても分かりやすいインジケーターです。
上位足のロウソク足をそのまま表示してくれるインジケーターです。
つまり現在見ている時間足から上位足のローソク足がどのように作られるかが一目で分かります。
ローソク足についてまだ学んでる最中の方などにはとてもおすすめできるインジケーターです。
どの時間足にどの時間足のローソク足を表示されるかは設定で変更することができます。
ただ表示させて眺めているだけでも上位足のローソク足と下位足のローソク足の関係性や作られ方がリアルタイムにわかるためとても良い学習になるでしょう。
実際にはこのような表示になります。
MT4のインジケーターは片っ端から試してみよう
今回紹介したMT4のインジケーターは一部ですが世の中には無数のMT4のインジケーターが存在します。
インジケーターを使用することでFX取引の分析は確実に効率が上がります。
もちろん熟練のプロのトレーダーレベルになるとどんどんインジケーターを減らしていき、最終的にはローソク足を見ているだけでエントリーすべきところとそうでないところを見極めるようになります。
しかしまだ初心者であり検証段階であるうちはたくさんのインジケーターを試して見るのが有効です。
MT4のインジケーターは基本的には分かりづらい事柄を視覚的に分かりやすくしてくれるインジケーターが多いです。
つまり文章や数値を見てあれこれ悩んでいるよりは分かりやすく表示をしてくれるインジケーターを色々試してみた方が結果的に理解が早くなる可能性があります。
ただしインジケーターを使う際に一番注意しなければならないのは、たくさんのシグナルやサインがあった方が精度の高いエントリーができると勘違いしてしまう点です。
初心者のトレーダーにありがちなのがインジケーターだらけのチャートにしてしまうことです。
チャートが見づらくなってしまうと分析の正確さも下がってきます。
またシグナルが多ければ多いほどが生じることになりエントリーをすべきかしないべきかの判断が難しくなります。
最初のうちは難しいかもしれませんが使用するインジケーターはあくまで必要最低限のものを選べるようにしましょう。
念のため表示しておこうというインジケーターは必要ありません。
またMT4はシンプルなように見えてものすごく重くなりやすいアプリケーションです。
表示するローソク足の数が多すぎたりインジケーターを入れすぎたりするとあっという間に重くなり固まってしまいます。
目安としては通貨ペアを切り替えた時などに動きがもっさりしてきたなと感じたらMT4が重くなりかけていると思って良いでしょう。
そうなった場合に最初に疑わしいのがインジケーターです。
リアルタイムで描写を繰り返すようなインジケーターなどは重くなりやすいため注意しましょう。
必要なインジケーターは毎回使うもののみにしましょう。
FX取引は苦痛を伴ってしまうとよくいきません。
インジケーターを使って楽しく勉強認識や取引を行うことも重要です。
プログラムなどに自信のある方はご自身でインジケーターを開発することも可能です。
前述の通り最初は色々なインジケーターを試すことはFX取引の理解の手助けになります。
いずれそれらのインジケーターが邪魔になってシンプルなチャートになる頃にはトレーダーとして利益を上げれるようになっていることでしょう。