FXには様々な専門用語がありますがそのうちの1つにポジションという言葉があります。
ポジションという言葉は日常にFX以外でも使われる言葉であるため、FX取引におけるポジションという言葉の概念をあまり深く考えずに放置している方もいるかもしれません。
FX取引におけるポジションとは分かりやすく言うとこうなります。
例えばチャート分析をして今から価格が上がると思って買いでエントリーをしたとします。
その状態「買い(ロング)ポジションを保有している」というような言葉で表現します。
ポジションという言葉自体が省略されることも多く、「ロングポジションを保有した」と言わずに単に「ロングした」「買い入れた」とすることも多いです。

ロングで入った、ロングでインしたとかも言うわね



どれも買いのポジションを保有したという意味で同じです。
ここではポジションに関する解説や、そのポジションの保有の仕方による戦略などを解説していきます。
ロングとショート
FX取引を学ぶ上で最初にぶつかる壁であり最も相場取引らしさを感じるワードでもあるロングとショート。
ロングとショートといえど、基本的には長いと短いという意味ではありません。
FXを始めたばかりの初心者が最初に混乱する言葉の代表ではないでしょうか。
よく言われる俗説としては相場が上がる時は長い時間がかかり下がる時は短い時間で下がると言われていることからロングとショートという呼び方がされています。



大変分かりづらいわね



FXにおいて実際にはどちらの方が時間がかかるというような明確なデータはありません。
ロングポジション
ロングポジションは買いでエントリーしている状態を指します。
ロングポジションを保有したところから相場の価格が上がれば利益が出ます。
ロングポジションを保有したところから相場の価格が下がれば損失になります。
経済動向やチャートのテクニカル分析から相場が上がっていくと判断すればロングポジションをエントリーし保有することとなります。
ショートポジション
ショートポジションは売りでエントリーしている状態を指します。
ショートポジションを保有したところから相場の価格が下がれば利益が出ます。
ショートポジションを保有したところから相場の価格が上がれば損失になります。
経済動向やチャートのテクニカル分析から相場が下がっていくと判断すればショートポジションをエントリーし保有することとなります。
このようにまずはFX取引においてはロングとショートという言葉は当たり前のように使用するようになるまで理解できている必要があります。
ロングはどっちのことだっけ?というようなレベルでは実際に取引を開始するのは危険です。
ポジション保有方法の種類
複数エントリー
ポジションは一つだけでなく同時にいくつも保有することができます。
ただしFX業者が定めている証拠金維持率の範囲内となります。
ポジションの複数エントリーは例えばエントリーしたいタイミングで様子を見たい時になど半分のロットでエントリーを行い相場が思った方向に動き出したタイミングでもう半分をエントリーするなどの手法があります。
逆にポジションを保有していて予想よりもさらに伸びが期待できる時などはさらにポジションを追加する複数エントリーをします。
複数の通貨ペアにまたがって複数エントリーをすることもできます。
例えばドル円に買いポジションを、ユーロドルに売りポジションを同時に保有することが可能です。
また、同じチャートに買いポジションと売りポジションを同時に複数エントリーしどちらか動き出した方だけを保有しそうでない方は損切りをするという手法もあります。
複数のエントリーをすることは上記のようにうまくいけば良い結果をもたらしますが反対にデメリットももちろんあります。
複数エントリーのデメリットは、複数のエントリーをしているがために管理が難しくなり利確や損切りのタイミングを逃すことがあります。
スキャルピングやデイトレードのような短中期の取引の場合はむやみにポジションを増やすことはおすすめできないことがあります。
また複数のポジションを保有することは単純に1つションを保有していることよりも乗算でリスクを背負います。
FX取引での技術が身につくまでは一つに絞ることが大事です。
エントリー期間
ポジションを保有する期間はトレード手法により様々です。
月足や週足をメインとしたトレード手法で長期にわたり一つのポジションを保有し続けて利益を獲得します。
短い間でのトレードよりもエントリーチャンスは少ないですが分かりやすく初心者にもおすすめの手法です。
1日の間に1~3トレードを行います。
デイトレーダーという言葉が有名なように非常に多くの人がしている手法です。
非常に短い時間で利益を獲得できますがその技術習得は非常に難しく多くの初心者がギャンブルと勘違いして取り組み、資産を全て失ってしまうケースが後を絶ちません。
初心者の方は特にスキャルピングに手を出すのはおすすめはできません。
きちんと技術を身につけることができるならば多くのエントリーチャンスを期待できるスキャルピングは利益を伸ばすのには有効な手段です。
ポジション比率
FX業者のホームページやアプリなどではポジション比率が公開されていることがあります。
ポジション比率とはどの価格でポジションを保有しているかを見ることができるものです。
ポジション比率を使ってどのようにトレードするかというと、例えば多くのポジションがたまっているところを狙います。
多くのポジションがたまっているところはそのポジションを持っているトレーダーと価格が逆に動けば一斉に損切りが入ります。
そこを狙ってポジションを保有するなどの手法があります。
ロット調整
全てのポジションにはロットを設定できます。
ロットとはポジションを保有する際に今日のポジションに対してかかってくる金額の大小決めるものとなります。
低いロッドであればリスクも少ないですが利益も少なくなります。
逆に高いロットでは利益が大きい代わりにリスクも大きくなります。



FX取引ではこのロットの管理が非常に重要になってきます。
ポジションを保有する際に優位性の高い場所ではロットを高く設定し、大きく動きそうな場所であえてロットを低くして安全に利益を獲得するなどロットの管理もポジション保有において重要な技術です。
指値・逆指値
FX取引ではポジションを保有した後に自動で決済する場所をあらかじめ決めておくことができます。
指値と逆指値をきちんと設定しておくことにより無駄な損失や利益の取りこぼしを防ぐことができます。
これらはポジション保有において有効な基本的な手法のひとつです。
資金管理
損切り位置を設定する際にもポジションに応じて資金管理を徹底する必要があります。
例えばどんな損切り位置に変わったとしても損切りまでの損失は資金の2%に設定するなどの徹底した資金管理が必要です。
欲を出して資金管理を無視したポジション保有を行うとあっという間に資金を失うことになります。
実際のポジション保有例
では、実際にどうのようなかたちでポジションを保有するのか見てみましょう。
こちらは実際のドル円の15分チャートです。


下降トレンドを終えてチャートが高値安値を切り上げ上昇トレンドに転じようかとしています。
高値を切り上げその後チャートが少し戻り再度高値を切り上げたタイミング(アカ矢印)で損切り幅は資産の2%になるように設定し1LOTでエントリー。
節目である青い線にTPを、有効な安値である赤い線にSLを設定します。
その後チャートが青い線のTPに達したので自動決済となりました。
67.4pips稼いだので67,400円の利益です。
このようにポジションの保有は様々な要素を寝ながら適切にエントリーすることが大事です。
ポジション戦略の注意点
ポジションを保有する際には注意すべき項目もいくつかあります。
スリッページ
FX取引で起こる現象の1つにスリッページがあります。
スリッページは注文をした際に注文ボタンをクリックしたタイミングと実際に注文されるタイミングにずれが生じることです。
特に指標発表時など大きく相場が動くタイミングはスリッページが強く発生します。
スリッページが起こるということを常に頭に入れておいて資金管理を行う必要もあります。
レバレッジ
FX取引の大きな魅力の1つにレバレッジをかけることが可能であることが挙げられます。
自己資産以上の取引を行うことが可能になり大きく利益を出すことができる反面、使い方によっては人生を大きく左右するほどの損失を被ることもあります。
先述の通りきちんと資金管理を行い適切なロット管理とレバレッジでポジションを持つようにしましょう。
また大きく勘違いされていることの一つとしてレバレッジはポジションを保有するたびに毎回トレーダー自身がレバレッジサイズを決定するのではなく、取引するロット数などに応じて自動で変動します。
取引時間
市場は週末は定休日となります。
そのため週末をまたぐ間利確や損切りや注文は行うことができません。
つまりポジションを保有している間はリスクを背負うこととなります。
金曜日の夜に保有していたポジションの価格と月曜日の朝の価格は大きく乖離することがほとんどです。
週末をまたいでポジションを保有する場合はそういう部分も加味して保有する必要があります。
ミスタッチ
パソコンやスマートフォンで操作するというFX取引のシステム上、気づかない間にポジションを保有していたというミスがおこります。
うっかりマウスに何か物が当たってエントリーをしてしまったり、スマートフォンやタブレットのような画面に触れるだけでエントリーをできてしまうケースも見られます。
気づかないで放置してしまうと利益が出た場合は儲けものですが、損失を出して資金を失ってしまう可能性もあります。
十分に気をつけるのはもちろんですが、念のためにマメに口座の状況をチェックしておくことも必要です。
またMT4やMT5を利用している場合はエントリーや決済の際のサウンドを常にオンにしておくなどの方法も有効な手段の一つと言えます。
ほんのワンクリックで利確や損切りもできてしまうためちょっとしたミスで間違えて大損をしてしまうことも珍しくありません。
一度してしまったミスは取り返すことは完全に不可能です。
f xは手軽である分そういったリスクが大きいことも理解しておく必要があります。
ポジポジ病
ポジションといえばこのポジポジ病が一番有名です。
初心者のうちは、チャートを見ていると色々な場所がチャンスに思えてしまいついついポジションを保有してしまうのです。
FX取引においてチャンスのポイントというのはそんなに頻繁に訪れるものではありません。
多くの人が一度は通るポジポジ病ですが無駄な損失を増やすだけの行為となってしまいます。
きちんと分析をして優位性の高い場所を見極めてポジションを持つようにしましょう。
メンタル
FXでポジションを保有していると冷や汗が出たり心拍数が上がったり体が熱くなったり時には震えてしまったりというようなことがあるかもしれません。
FX取引がギャンブルと混同されがちなのもこういったことが原因の一つであったりします。
そのような現象に対してメンタルのトレーニングが足りないと説明していることもあります。
決してそのようなことはなく、自分の資金や技術に対して正しくないトレードをしているから上記のような現象が起こります。



自分のポジションに自信が持てていないのでそのようなことが起こるわけです。
きちんと勉強を重ねきちんと資金管理を行えばどのような場所でも恐ろしい気持ちになってトレードすることはありません。
全てのプロのトレーダーはそうした勉強と資金管理の上で落ち着いてトレードしています。
まとめ
FX取引においてポジションの概念がわかっていただけたでしょうか。
FX取引に関する説明において様々な書籍やインターネット上の情報を目にすることが多いと思います。
今回取り上げたポジションもその一つで、ポジションという言葉それ自体を深く掘り下げ説明しているところはあまり多くないのではないでしょうか。
ですがのような言葉一つ一つの理解をおろそかにして進めてしまうと、いずれその積み重なった曖昧な理解は大きな勘違いを生みX取引の勉強の際に弊害となります。
極端な例ではありますがロングポジションのことを長く保有すること、ショートポジションのことを短く保有することと捉えている人は少なくありません。
ロングポジションを株取引などの長期的取引、ショートポジションのことをデイトレードのような短期的投機と理解してしまっています。



もちろんそのような間違った理解をしたまま勉強を進めればせっかくの正しい情報も間違って認識してしまい無駄な時間がかかるだけでなく自己資金の損失にもつながります。
自身が正しいと思っている用語などに関しても、もし学びの上でつまずくようなことがあれば一度振り返ってきちんとその言葉に対する理解を深める必要があります。
特にプロのトレーダーが説明をする時は初心者に対して当たり前に分かっているだろうという前提であったり、感覚で話してしまったりする部分も多いためより一層間違いが生まれやすくなります。



そうならないようにするには自分自身でしっかりと身を守っていくしか方法はないわね
ローソク足やチャートの形の名前などを全て丸暗記するよりも、まずは基本的な用語、そしてその用語の必要の仕方をきちんと無意識レベルまで自分の中に落とし込むようにしましょう。